そして実験やってから関連論文を探すという泥縄大作戦。
Bahr, G., & Requate, T. (2014). Reciprocity and giving in a consecutive three-person dictator game with social interaction. German Economic Review, 15(3), 374–392.
協力の進化で直接互恵は良くある代表例だけどお返しできないことも良くあるはずだ。例えば誰かの献血のおかげで助かったとしてもその人は血を返すわけにはいかない。そういう場合、また別の誰かのために献血したりするよね。それを名付けて"pure indirect recirocity"という(がーん、ワーディングupstreamに統一されてないんだ)。
この研究ではpure indirect reciprocityに着目する。そのために独裁者ゲームを改良した3人独裁者ゲームをやるよ。具体的には順にA,B,Cと並ぶ。まず面白い結果として、3人独裁者ゲームと通常の2人独裁者ゲームを比較すると3人版のAさんはより多くの資金をBさんに渡している。それと、今回主に着目するのはsocial interactionで、AとBの間にゲーム前にインタラクションを用意するという効果だ。インタラクションとしては顔を合わせないようにしてスクラブルゲームをやらせる。それにAの額がランダムになるか自分の意思かというランダム条件も比較対象とする。するとinteractionトリートメントでより多く渡してる(まあそりゃそうだろうよ)。
実験設定:A→B→Cの独裁者ゲームをおこなう。A・B間で最初に(顔は合わせずに)別のゲーム(スクラブル)をやるinteraction、Aの意思決定がサイコロもしくは自分の意思で決めるrandom、普通にDGを連続でやるbaselineの3つ。比較のため通常の2名DGもやる。
Aの行動:interactionによって渡す額は増加する。それ以外のトリートメントの効果なし。性差と収入も影響してる(いやぁ、これどうだろうか)。
Bの行動:interactionによっては増加しなかった。むしろAからいくら渡されたかが強い決定要因。そして期待して多額より受取額が大きいとそれをキープする方向に働いて渡す額が減る。ランダム条件でもbaselineより減る。
細かいところを読み飛ばしてるけど、なんかあんまり一貫したロジックが見えないような。まあいいや。似たこと考える人は多い、と。
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