恐怖。論文がひとつも完成しないまま年を越しそう。グリューワインが悪いんだ。
負の互恵性の連鎖の実験。あれ今似たことやってるんだけどすでに3年前に決着してたりする?
Strang, S., Grote, X., Kuss, K., Park, S. Q., & Weber, B. (2016). Generalized Negative Reciprocity in the Dictator Game ? How to Interrupt the Chain of Unfairness. Scientific Reports, 6(1), 22316.
やられたらやり返すは負の互恵性として知られているけど、他の第三者へ行為が波及する「一般的負の互恵性」もあるでよ。もしネガティブな感情が一般的負の互恵性の根底にあるなら、感情を効果的に調整すればこれを減らせるかかもよ。実際、感情を表明する機会を与えられた場合最後通牒ゲームでの拒否率が下がるっていう結果もある。けど先行研究では感情を明示的に測ってないし、感情が変化したかどうかもわかってない。
ということで疑問点は1)感情を表明するメッセージを出すことは感情の調整に有効なのか、2)効果的な感情表出は一般的負の互恵性を減らすのか、の2点だ。
実験1:感情表出の効果を測るでよ。まずはスタート時点の感情測定をします。そんで独裁者ゲームの受け手になる。測定対象は不公平分配をされた人たち。ちなみに参加者は女性のみ。なんとなれば、女性のほうが負の刺激に対して感情反応があるから(by先行研究)(ツイッタなら炎上必死のコントロールだな)。
実験操作は、不公平分配をされた後に4群にわけてる。それぞれ、何もしない、感情中立的な絵を描く、メッセージ書く(相手にわたらないと教示)、メッセージ書く(相手に伝えると教示)。さあ操作後の感情を測って変化を従属にした分散分析レッツゴー。主効果OK!コントロール群と相手に伝わるメッセージの間に有意差あり。それ以外の下位検定では差がない。メッセージ表出で感情の調整に成功したといえるでしょう。
実験2:ではこの操作で第三者への負の互恵性行動に影響を与えるのか。レッツトライ。操作は実験1で差が明確だったコントロール群(何もしない)と、相手に伝わるメッセージを書くの2通りでいきます。その後、実験1に加えて、その後別の第三者相手に独裁者ゲームの分配側をやらせます。
見事、メッセージ群で分配額が増えました。ということで感情を表出することで負の互恵性の連鎖を軽減できるよ。
なるほどねー。
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